風 景 北海道 |
神威岬・神威岬灯台 |
訪問日 |
2016年 8月 |
詳 細 |
北海道 積丹町にある灯台です。積丹半島 神威岬に建っています。 1888年(明治21年)8月25日初点、北海道で1888年から6年間の間に点灯した20基の最初の灯台です。 北海道に現存する灯台のうち5番目に初点が古い灯台です。 単閃白光 毎15秒に1閃光、光度17万カンデラ、光達距離21.0海里(約39km)、塔高12m、灯火標高82mです。 構造は白地に黒横帯1本塗のコンクリート造です。 神威岬は積丹半島から日本海に突き出している岬です。 「チャレンカの道」と名付けられた遊歩道が先端まで整備されています。 遊歩道は尾根伝いにあり両側の景色を眺める事が出来ます。 岬先端の沖には「神威岩」と呼ばれる岩礁があります。 神威岬は古くから海上交通の難所として知られていました。 日高地方の首長の娘チャレンカが源義経を慕ってこの岬まで後を追ってきたが、既に海の彼方へ去ったことを 知り身を投げ、神威岩になったという言い伝えがあります。 チャレンカの嫉妬心から女性の乗った船が転覆するとの噂が流れ、岬一帯が女人禁制の地になったとされます。 ただ、実際は和人が岬より奥地に定住しニシン漁などの権益を損なうことを恐れた松前藩が規制の為に利用したと 考えられています。幕府直轄地となった1855年以降は女人禁制が解かれ奥地への定住も進んでいきました。 日露戦争時にはロシア軍襲来に備えて監視所が設けられました。 明治時代には実際に沖合いにロシア艦隊が出没した事があります。その際、神威岬灯台は消灯させたとの事です。 昭和17年には北海道に上陸しようとするロシア軍の情報を探知する為、電磁台(レーダー)が設置されました。 積丹半島は北海道西部にある日本海に突き出た半島です。 全長は30kmありますが、平地部は少なく急稜です。切立った崖の連続する複雑な海岸線の連続となっているので、 景観に富み一帯が国定公園に指定されています。 その反面、現在は海岸線を縫う様に国道が走っていますが1996年まで未開通区間があったほどの障害ともなっています。 国道には岩盤をくり抜いたトンネルが多数あり、1996年に発生した「豊浜トンネル岩盤崩落事故」もこの区間で起きました。 近辺は魚介類が豊富で、留萌などと同様にかつてはニシン漁で栄えました。 現在でもヒラメやウニ、スケトウダラなどが名物となっています。 一帯はソーラン節の発祥地でもあります。 前述の通り複雑な海岸線が続く為、岬が多く景観はとても素晴らしいです。 交通の便は不便ですが、立ち寄ってみる価値は十分にあります。 |
行き方 |
小樽市内より国道5号線を西へ。ニッカウヰスキーで有名な余市で国道229号線へ入ります。 積丹町市街地を過ぎ、余別集落の先にある神威岬トンネルの手前で海側の山の方に入ります。 駐車場は広く無料です。 |